阿部浩明
イカやサケが激減する一方で、漁獲量が増えているブリの魅力を発信しようというイベント「北海道ブリリアントアクション」が10日、北海道函館市で開かれた。日本財団「海と日本プロジェクト」の一環で、魚種交代が起きている海洋環境の変化を知ってもらうとともに、ブリの消費拡大を後押しするねらいだ。
財団によると、道内のブリの漁獲量はここ10年で30倍以上に上るが、道民のブリ消費量は全国平均の半分ほどと低迷している。
鮮魚店主らが参加したシンポジウムでは、「漁師や鮮魚店、消費者が閉じた世界で利害対立するのでなく、互いがつながって情報を流通させ、魚価を高めていくことが大切だ」といった意見が上がった。
この日は、昨年の北海道新技術・新製品開発賞で大賞を受賞した「函館ブリ塩ラーメン」に続く第2弾として、新商品「北海道ブリ醤油ラーメン」もお披露目された。
北海道3大ラーメンの一つ、旭川しょうゆラーメンを参考に、ブリエキスを生かした魚介スープと豚骨でだしを取ったダブルスープを使い、ブリのうまみとこくのあるしょうゆでバランスよく仕上げた。
ブリのチャーシューをトッピングし、のりに乗せたブリ節の粉末を溶かしながら食べると、こくと風味が増して「味変」も楽しめる。1箱2食入り、税込み1080円。函館朝市や函館空港などで販売している。
来場者には早速、300食が振る舞われ、中学1年の寒川武柳(ぶりゅう)さん(13)は「あっさり、でもこくがあって、とってもおいしい」と夢中ですすっていた。(阿部浩明)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル